Root canal
treatments根管治療
- 歯髄炎:虫歯や外傷により歯髄に炎症が起こり、歯髄を除去しなくてはならない場合
- 根尖性歯周炎:歯髄を除去した後に、細菌感染が根管内でおき歯根の先(根尖)に病変が起きた場合
- まだ感染している歯の成分(歯質)はないか
- 根管の中にヒビが入っている部分はないか
- 根管の中に破折している部分はないか
- 根管の中に穴があいている部分はないか
- 根管の中から出血してくる場所はないか
- 根尖(歯根の先端)から出血はないか
- 根尖から肉芽組織(炎症があると出てくる組織)はないか
- 主となる根管から分かれている、別の管はないか
- 抜歯を勧められた(抜歯してインプラントを勧められた)が歯を残したい
- 抜歯と診断されたが、できれば抜歯したくない
- 同じ歯の根の治療を何度も繰り返している
- 同じ歯の痛みや腫れが出るたびに投薬で経過を見ている
- 根の治療の通院回数が多いが全く治らない
- 治療したはずの歯が咬むと痛い
- 治療を終了したはずなのに、最近また痛みなどの症状がある
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根管治療
Root canal treatments根管治療 1根管 20,000円+税
20,000jp.yen +tax根管拡大、形成、洗浄 5,000~8,000円+税
5,000~8,000jp.yen +tax根管充填 10,000円+税
10,000jp.yen +taxパーフォレーションリペア 20,000円+税
20,000jp.yen +tax根管内異物除去 10,000円+税
10,000jp.yen +tax根管治療中確認 X線写真 1,000円+税
1,000jp.yen +tax
根管治療
歯の根(歯根)の中には歯髄という神経があります。
根管治療というのは、歯髄に関する治療の総称です。
このような場合に根管治療が必要となります。
画像は歯髄を除去したのちに根管内に感染が起こった状態で、根の先に相当する骨が吸収を起こしている状態です。
マイクロスコープ根管治療
もう保存が難しいと診断された歯も、諦めない。
まずは、もう一度診断を。
徹底的に調べる。
歯根の中にある根管はとても複雑で細かい形態をしていますが、従来の保険治療は、道具を伝った手指感覚や根管の解剖の知識や経験と患者さんの症状の変化を判断材料に治療が行われていました。
経験と勘の治療だったのです。
従って、せっかく虫歯と根管治療を行い被せ物をして治療を終了させた歯や歯肉が再び炎症を起こし再治療しなければならないという事も少なくありません。
日本の根幹治療の大半が再治療です。
歯の根の中の治療(根管治療)は、非常に困難を極めます。
そのため、マイクロスコープという歯科用顕微鏡を用いて治療を行うことが望ましいです。
これはどういうものかというと、肉眼の約20倍も視野を拡大してくれる顕微鏡です。
従来保険治療では肉眼で行っていましたがそれでは不十分で感染の再発の可能性が高まります。
近年では保険治療でも部位によっては顕微鏡を用いて根管治療ができるようになりました。
細部まで細かく見ることが可能になったマイクロスコープを用いた治療はどのような違いを生むのか。
①見えることで、治療の回数が減る
根管を見ることができなければ、中がどうなっているか分からないため、か治ったかの確認は根管の中がきれいになっているという判断ではなく、何度も何度もクリニックに通い症状を確認することとなります。
中がしっかり消毒できていれば、何度も何度もさわる必要はないのです。
②治療の成功率があがる
根管内が可視化できていれば、複雑な根管のなかに
など、様々なメリットがあります。
③抜歯のリスクを下げる
治療の成功率が上がれば、抜歯のリスクは下がります。
④再発のリスクを下げる
根管の中の感染が取れてキレイに洗浄されていれば、再感染のリスクが下がります。
虫歯が大きくついに神経を取る処置(抜髄)をした場合、その後で材料を詰めますがその時に薬が十分に根管の先まで入らなかったり、細菌が入ったりすると、抜髄後しばらくして根管が感染することにより腫れることがあります。
その場合は詰めていた材料を除去して新しく詰め直すのですが、根管は非常に複雑な形をしていて、感染した部分を除去するのは難しく高度な技術を必要とします。
そのため、根管治療を行っても再度腫れることがしばしばあります。このため何年にもわたって根幹治療を繰り返しても治らずに、ついには歯を抜く必要が出ていることが多いのです。
マイクロスコープを用いた根管治療は再治療が必要にならないように、肉眼だけで見ている治療よりも数十倍の拡大視野を得ることで、徹底して原因を除去し抜歯のリスクを最小限にすることです。
複雑な形態ならCT画像を併用する
通常の健康保険による診療では二次元的なエックス線写真を撮影することが多いですが、CTでは三次元的かつより鮮明な撮影を行うことができます。
そのため通常のエックス線写真では見えない部位も多方向からより精密に見ることができ、より精密な診査・診断、そして治療が可能になります。
三次元的な地図を併用することで、通常の20倍も拡大して見えるマイクロスコープがさらに精度を増すのです。
画像は根管の洗浄をしっかり行った後のもので、根の先端の骨の再生が起きていることが分かります。
マイクロスコープを用いた根幹治療をおすすめする方
インプラントの隣の歯が感染している状態です
マイクロスコープを用いた根管治療をおこない、根管充填後から経過を経て再度確認し、根の先端部分の骨が再生していることを確認しています
歯髄を最大限保存すること
歯髄は神経だけでなく血管も多く含んでいて歯の健康に大きな役割を持っています。
神経に生活力があり感覚を感じることで問題を予防し、血管(血液)があることで様々な免疫応答の機能を果たします。
更に、歯の丈夫さにも関わっており、神経を取るためには広範囲の健康な歯質を便宜的に削ることとなります。
歯質が薄くなる事で、歯が割れたり折れやすくなっていくのです。
しかし、歯髄に達するくらい大きな虫歯ができたり、歯が折れて歯髄が露出してしまったなど、様々な理由で歯髄を除去しなければいけない時があります。
そのような状態でも、安易に歯髄を取る事なく、全てもしくは一部を除去して保存することにより、長く自分の歯を使うことができる可能性を生むかもしれません。
虫歯を除去すると歯髄が露出していまいましたが、薬液で洗浄し専用の材料で保護します。
全ての歯に適応できるわけではありませんが、症状がでなければ処置は最小限で済み、歯や歯髄の保存に大きな影響をもたらします。
歯髄を残すために
①その歯髄が本当に残せるものなのかを診断することが大切です。
もし、歯髄が生活力を失っていた場合、その歯髄を残すことで感染源となり歯根の周りの骨を溶かし、今の状況を逆に悪化させてしまう可能性もあります。
歯髄を全部残すのか、一部だけを取り除くのか、全部取らなければならないのかをしっかりと診断することがとても大切なのです。
②歯髄に対する診断ができたらマイクロスコープを使用し可視化できている状態で、その歯の状況ごとに適切な治療法や薬剤、器具を駆使して治療を行っていきます。
歯髄は生活力があるため、保存するという診断をしていても、治療の途中で状態が急変することもありますが、最大限に歯髄を保存することに努めます。
③歯髄が保存できたら、なくなってしまった歯質を人工物で修復していきます。
詰め物や被せ物をして歯の形を回復していきますが、その精密度が悪ければ、歯髄の中に細菌が侵入し炎症を起こします。
せっかく残せた歯髄を、健康に保つには精度の高い詰め物・被せ物で蓋をすることがとても重要です。
これは、やむなく歯髄をとって被せ物をした歯にも同様のことが言えます。
しっかりとした根管治療を施した歯には、今後新たに細菌感染が起こらないようにするために、しっかりとした封が必要なのです。
残った歯質(歯根や歯冠)に隙間があれば、また細菌感染する可能性が出てきます。そのためには精度の高い修復物と残った歯質にしっかりと結合する材料が必要です。
それは、歯根に装着するものでは『コア』と呼ばれるもの、歯冠に装着するものでは、『インレー』や『クラウン』と呼ばれるものです。
根管治療をおこなった歯やギリギリの状態で歯髄を残した歯には、歯の形を修復する材料にも、考慮が必要です。